要約
大当たり後に立ち上がる前に、
残保留の価値を数字で判定できていますか?
本稿は、当選率 × 当選後の平均価値 − 続行コストという
EV(期待値)の物差しで、即ヤメともう数回転追うを
30秒で決める手順を解説。
夜パチの取り切り逆算、LT機/突破型の例外処理まで整理します。
はじめに — 「残保留、捨ててもいい?」
大当たり後の満足感、記念写真、そして時計。
予定が押してそのまま席を立つ——ありがちな行動ですが、
そこに取りこぼしが潜みます。
残保留はもう一度チャンスが残る状態。
とはいえすべてが打つ価値ありではありません。
大事なのは、“期待値がプラスかどうか”を手早く判断する基準を持つこと。
この記事でその決め方を固めましょう。
TL;DR(要点だけ先取り)
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残保留の価値は EV = 当選率 × 当選後の平均価値 − 続行コスト。
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右打ち残保留(特図2)は当選後の価値が大きいことが多く、短時間でも追う価値が生まれやすい。
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時短・通常保留(特図1)は当選後価値が小さめ。回らないなら即ヤメ優勢。
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夜は別ルール:取り切れない期待値は“ゼロ扱い”。閉店までの逆算が最優先(→夜パチ攻略ガイド)。
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LT機/突破型は「到達すれば大きい」ため、残保留の価値が跳ねやすい。ただし突入条件の重さも必ず同時に確認(→LT機の比較)。
1|残保留の種類と位置づけ
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通常時のヘソ残保留(特図1):時短終了直後や大当たり後に通常へ戻った状態のヘソ側の残り保留。多くの機種で当選後の価値は小さめ(時短なし再開が中心)。
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右打ち中の残保留(特図2):ラッシュ/時短中に電チュー側へ貯まった保留。当選で継続・上位移行に絡みやすく、平均価値が大きい。
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突破型の残保留:初当たり後の引き戻し判定など。当選=ラッシュ直行なら価値は高い。
同じ「残保留」でも、
どの抽選口かで価値はまるで別物。
2|“数字で判断”の基本式と考え方
EV(期待値) = p × V − C
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p(当選率):その保留が当たる確率。例)1/199 ≒ 0.50%、1/99 ≒ 1.01%。残保留が最大4つなら独立4回分。
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V(当選後の平均価値):当選時の平均出玉・継続見込みなどを金額相当で見た値。右打ち連動型はVが大きい。
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C(続行コスト):その保留を消化するための玉・時間・機会費用。夜は取り切れないVは0扱いで評価。
ミニ計算例(概算)
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状況:右打ち残保留2個、各p=0.5%(1/199相当)、当選後の平均価値V=2,000発、続行コストC=100発相当。
→ EV ≒ 2 × 0.005 × 2000 − 100 = 20 − 100 = −80発(この条件なら見送り)。 -
もしVが5,000発なら → EV ≒ 2 × 0.005 × 5000 − 100 = 50 − 100 = −50発。
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Vがもっと大きい(上位直行の可能性など)ほどEVはプラスへ寄っていく。機種の性格を加味して判断を。
迷ったら:pが小×V小 → 即ヤメ、p小でもV大 → 消化が基本線。
3|実戦フローチャート(30秒で決める)
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抽選口を確認:特図1 or 特図2。右打ち残保留なら消化優先。
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当選後の価値を推定:突入/継続/上位移行の可能性があるか。あるならVは大。
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閉店までの時間:取り切れない可能性が少しでもあればV=0扱いで再計算。
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回転率/ストローク:ヘソ側を消化するなら回/250玉が基準以上か必ず確認(→釘読み超入門)。
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結論:EV>0なら続行/EV≤0ならヤメ。迷うときはまず1個だけ消化→挙動で上書き判断。
4|シーン別の最適行動
A. ラッシュ駆け抜け直後(右打ち残保留あり)
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基本は消化。当選時の再突入価値が大きい。
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例:残り保留2〜4個→全消化。その後のヘソ側は回転率で可否。
B. 時短抜け直後(通常戻り/特図1)
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回/250玉が基準割れなら即ヤメ寄り。
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回るなら、“もう1サイクル”の価値を検討。
C. 突破型(引き戻し残保留)
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当選=ラッシュ直行なら強く消化。
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ただし上位移行が重い機種は閉店逆算を厳しめに。
D. 夜90分の“寄り道打ち”
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短サイクル機種 × 取り切り優先(→夜パチ攻略ガイド)。
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右打ち残保留は先に一気に消化。ヘソ側は時間単価が出るかで決める。
5|やりがちなミスと対策
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ミス1:全部の残保留を“義務”で消化
→ 種類とVを見極める。特図1のV小なら回らない台は撤退。
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ミス2:夜に“伸びたら取り切れない”保留を追う
→ V=0扱いで再計算。取り切れない期待値は数えない。
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ミス3:突破型の“上位夢見”で過剰投資
→ 突入条件の重さをセットで評価(→LT機の比較)。
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ミス4:回転率メモを取らない
→ 5分テスト → 5k平均を習慣化(→釘読み超入門)。
6|クイック基準(ポケット版)
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右打ち残保留:基本消化(Vが大きい)。
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時短抜けのヘソ残保留:回らないなら即ヤメ。
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突破型の残保留:当選=直行なら消化。
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夜:取り切り逆算 > 期待値。
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迷い:1個だけ消化 → 挙動確認 → 判断。
7|Q&A(よくある疑問)
Q1. 残保留4つは全部打つべき?
A. 右打ち保留は基本推奨。ヘソ保留は回転率と当選後の価値次第。
Q2. 時間がないときは?
A. 取り切れないVは0扱いで再計算。短サイクル機種なら追う選択も。
Q3. LT搭載機はどう見る?
A. 到達時の価値が大。ただし突入の重さも必ず加味。夜は厳しめに評価(→LT機の比較)。
Q4. 回らないけど残保留だけ消化してOK?
A. 右打ち保留ならOK寄り。ヘソ保留は座り直すコストも含めて総合判断。
まとめ — “即ヤメ or 追う”は30秒で決める
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迷ったらEV = p × V − C。特図2はV大=追う/特図1はV小=回転率で可否。
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夜は取り切り逆算が最優先。取り切れない期待値はゼロに。
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回る台 × 短サイクル × 数字のメモで、残保留の判断は迷わず最短に。
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免責
本稿は一般的な考え方の整理であり、特定の機種の性能・勝敗を保証するものではありません。遊技は自己責任で、各店舗のルールに従ってください。